2016年3月21日

3/19(土)平成27年度 第4回基礎ケアマネ研修会 を開催しました。

全4回シリーズの最終4回目のテーマは、
「MSWとケアマネジャーとの連携 ~顔の見える関係作り~

今回の基礎ケアマネ研修会は、静岡県医療ソーシャルワーカー協会中部支部共催のもと、
病院で起こりそうな退院支援の事例を通じて、MSW(医療ソーシャルワーカー)とケアマネジャーとの連携やお互いの役割や仕事内容などの理解を深め、顔の見える関係づくりの構築を目的として行いました。
 
MSW(医療ソーシャルワーカー)とは
主に病院等の医療施設で働いている専門職で、社会福祉の視点で、患者や家族の相談に乗ることで、経済的・心理的・社会的な悩み等の問題解決のお手伝いをするお仕事です。

日 時 : 平成28年3月19日(土)13:30~16:30
会 場 : 静岡県総合社会福祉会館 シズウェル703会議室(葵区駿府町1-70)
参加者数: (当協会)61名+(静岡県MSW協会中部支部)14名
研修認定: 総合研修 2ポイント<会員のみ>

7グループにわかれて、医療ソーシャルワーカーさんにもグループに入ってもらい、事例(本人が半身麻痺でADLが不安定。妻の判断能力に不安あり。妻と二人暮らし(子なし)キーパーソン不在。3階アパート暮らし(EVなし)で住居環境が不良。保険料滞納等ありお金がない。退院後の生活に不安がある。という)を通じ、
「①このケースにおける課題(問題)は?」「②課題(問題)について関わる人(機関)や関係する制度は?」の2つについて、グループワークし、発表しました。
グループワーク②
グループワーク①
グループ発表②
グループ発表①










今回の基礎研修会のご意見・ご感想について、事後アンケートを実施しました。(抜粋します。)
・(CM)グループワークで話すことで、知らなかった機関やサービスなどを知ることができてよかったです。
・(CM)特別な情報が、MSWより聞けて良かった。他の経済的なことでの支援の種類も多く出て参考になった。
・(MSW)MSW・CMの視点の違いを知る。このような事例から社会制度等のしくみ・知識を学ぶきっかけとなる。
・(MSW)急性期HPのMSWの視点と在宅での支援を行っているケアマネさんとの視点が大きく異なること。資源として持っている情報の違いがとても勉強になった。 などと感想がありました。

最後の総評では、ケアマネジャーから医療ソーシャルワーカーさんへお願い。医療ソーシャルワーカーさんからケアマネジャーへお願いなど、お互いにエールを送りました。

<ケアマネジャーより、医療ソーシャルワーカーさんへのお願い>
・今回の事例のように、お金に関わることは、MSWさんが、できれば、聞いてほしい。⇒※利用者さんが退院後、在宅へ戻ってから、ケアマネジャーと信頼関係を構築していくために、すぐにお金の話を聞くのは正直聞きにくい。

<医療ソーシャルワーカーさんより、ケアマネジャーへお願い>
・退院直前に、カンファレンスを行った後、退院していった患者さんに対して、レスポンスを知りたい。(その後、どうなったのか?)⇒※この経験を次につなげるため、知りたいです。

事後アンケート内で、本日の研修の感想を聞いたところ、「とても良かった」「良かった」に○印をつけてくれた方が、全体の95%以上ありました。とても和やかないい雰囲気で、有意義な研修会だったと思いました。
 今後、入院期間が短くなる傾向のなかで、今回のような、総合病院等の医療ソーシャルワーカーさんと、お互いの仕事内容・役割・連携について知り、本音で意見交換ができて、さらに、顔の見える関係づくりの一歩として、とてもいい機会でした。